義父にとって、ATMは打出の小槌です。
カードを入れれば現金が出てくるのですから。
ATMは打出の小槌
義父はあちこちの銀行に総合口座を作り、必ず少しばかりの定期預金をします。
それが担保になって、残高よりも多い金額を引き出してくるのです。
マイナス残高
認知症の症状が出始めた頃には、借入残高が預金額だと思っていた節があります。
残高がマイナスの借入状態になると、通帳には赤い字だったり先頭に−記号がついたりしますが、驚くことに義父はそれを全く気にしないのです。
そこに書かれている数字だけを見ているようでした。
預けた口座は常にマイナス
義父に奪われていた夫の口座はいつも残高がマイナスでした。
引き出すときは、まず夫の口座から。義父が引き出して諸々の支払いにあてます。
そして、夫の次回給料日までそのままにされるのです。
もちろん今は、カードと通帳は取り戻し、届け出印も変更してあります。
いつまでも足りない
義父は、それでもお金が足りないと言っていました。
家賃収入や年金が入ると、借金の返済にあてるため、いくつもの通帳の間でお金を移動させています。
もう私たちには、義父が何にお金を使っているのかわかりません。
でも、そんなに足りないのなら、土地や車を買わないで売却すればいいのに、と思ったものです。
借り替え
最後まで残った借金は、金融公庫と銀行系カードローンでした。
金融公庫は、未返済金があっても新たに借り入れた額から差し引くことで、1本化できたようです。何度も借り入れていた書類が出てきました。
カードローンも月々の決められた額を返済していれば、さらに借り入れできたようです。
お金の移動でパニックに
義父は毎月、あっちの口座からこっちの口座へ現金を動かしていました。
物忘れをするようになってきた頃には、何をどうすればいいのか紙に書いていました。
それでも銀行に行こうとすると、たびたびパニックを起こすようになりました。
そして、どこにいくら返すのかわからなくなってきたようです。
カードローンも打出の小槌
義父は、返済のつもりでカードローンの口座にいくらか入金します。(本当は返済用口座に入金しないとならないのですが)
すると口座の残高が増えますよね?
で、また、引き出しちゃうのです。
残高以上に下ろすこともできるので、さらに引き出しちゃう。
カードローンの元金は一向に減りません。
預かりたいけど
義父から通帳とカードを預かって私たちが管理すれば良いのですが、そんなことをさせてくれる義父ではありません。
そんな話をしようものなら、烈火の如く怒り出します。
俺のカネ盗るなよっ!!
どうしたらいいんでしょう。