義父が認知症外来に通院するかなり前から、お金の使い方がおかしいと感じていました。
毎日のように「金がない金がない」と言っていたのに、大きな業務用コピー機を買ったり新車を買ったりしています。
義父の金銭感覚
もともと義母は、お金があればあるだけ使う人。
義父は、お金がないと借金してでも使う人。
そして、義父ができなくなった返済や尻拭いは私たち。
保険に入る義父。
保険料は節税になると、必要以上に入る義父。
契約者は義父。だけど支払うのは私たち。
嫁いだ義妹の保険も、契約者は義父のまま。
保険料を払っているのは私たち。
どうしてこんな金銭感覚を持つようになったのでしょう。
借金も財産のうち
義父は若い頃、親からもらった田舎の小さな土地を担保に貸し工場を建てて人に貸していたようです。
家賃で建築ローンを返済して、少しばかりの収入を得ていたようでした。
この時に義父の頭に植え付けられた言葉が『借金も財産のうち』です。
いいように解釈
担保になるような財産を持っているなら、それに見合った大きな金額を貸してくれるのでしょう。
もともと借りた金銭を返せる経済的な体力がある人なら、他人から信用してもらえることが財産だといえるかもしれません。
でも、義父は。
借金も財産なんだから、何でも借金して買うといいんだぞ!と解釈するのです。
保証人
直接お金を借りる時も、高額な買い物をするときも、借金するには保証人が必要です。
義父は、そんな時だけ猫なで声で夫に保証人になってくれと頼みます。
前回の話に出てきた業務用コピー機を購入するときがそうでした。
夫が署名しない時は、夫の署名を他の人に書かせるという偽造までしていました。のちに書類の整理をしているときに、何通かの契約書に夫のものではない文字で署名してあるのが見つかったのです。
本人確認書類は、他の件で渡した免許証のコピーをたくさん取っていたようでした。
ローンが組めないならば
高齢になって自動車ローンが組めなくなると、あの手この手を繰り出してきました。
今度は保証人ではなく、夫に自分の代わりにローンを組むように頼んできます。
もちろん夫は断りましたが、それでも義父は新車を購入しています。
田舎で買ってそちらで乗っていたので、私たちはしばらく気づきませんでしたが、自動車税の振込用紙が自宅に郵送されてきて発覚しました。
義父は、昔作って休眠していた会社を利用し、その会社名義で車のローンを組んだのです。
バラ色の浪費人生
自動車ローンが組めなくなった頃は、私たちが義父を認知症だと確信した頃と一致します。
なのになぜ義父に関わる人たちは気付かないのでしょう。
いいカモ、とでも思っているのでしょうか。
高齢な義父に、いろいろなものを売りつけてきます。
義父は欲しいものを次々に購入しています。
ああ、ばら色の浪費人生かな。