義父にインターネット

豚に真珠。
義父にインターネット。
…とは言い過ぎかな。

 

インターネット

その当時、まだインターネットの普及率は今ほどではありませんでした。
スマホではなく携帯電話の時代ですから、Wi-Fiを家に設置することなんて必要なかったのです。
パソコンには有線で電話回線を利用するのが普通でした。

 

夫は仕事でインターネットを使う

夫はナローバンドの頃からインターネットを利用していました。
だから、インターネットの怖さも知っています。
義父には、しっかり利用方法を理解してもらってから使ってほしいと考えていました。

でも、年々夫の言うことに耳を貸さなくなってきた義父は、インターネットのこともパソコンのことも、夫に聞いたり教わったりすることはありませんでした。

 

義父には不要

義父の金銭感覚はちょっと異常です。
高額なパソコンは買うくせに、紙がもったいないからとファックスの電話線を抜いてしまいます。ファックス用の電話回線を通話とは別番号で引いているのに。
ですからインターネット回線を引くなんてもったいないことは、不要なことだったのです。

 

危険がいっぱい

そもそも普段から義父のパソコン操作を見ていると、インターネットを使うには危険なのはわかっています。

義父はENTERキーを何度も打つのです。

一太郎で文書を作っていると、「パンッ」「パシッ」とキーを叩きつけるように打ちます。
そして、当時のパソコンは処理に時間がかかるので、よく『ぐるぐる状態』になるのですがその時もせかすように何度もEnterキーを押すのです。

これ、とても危険な癖です。

もしもネットショッピングの画面だったら。
ネットバンキングの振込画面だったら。

 

携帯電話のインターネット

そんな義父の携帯電話契約が、いつの間にかeメールが使えるように変更されていました。
それはインターネットに繋がるということです。

義父がインターネットに近づいています。

 

契約内容が変更された

携帯電話の契約は、どうやら義妹が勧めていたようです。

便利だよ
孫の写真を送ってあげるよ

そんな言葉でその気にさせて、義父をa uに連れて行き契約変更したようです。

 

義父とインターネット

義父が携帯でニュースや天気予報を手当たり次第にクリックしています。
新しいおもちゃを手に入れた子供のようです。

「ほれ、今のニュースがすぐわかるんだぞ。新聞よりいいべ。」と。

それに気付いた私たちは、義父に「文字が青くなっているときは押しちゃダメだよ」と何度も教えました。
それを見るたびに料金がかかることも話しました。

でも義父は「なんでっ!」と聞く耳を持ちません。

 

使い方や危険なことは教えない

便利な使い方だけ教わった義父。
義妹は、義父が自分と同じレベルでインターネットを使えると思っているのです。

使えば使っただけ通信料がかかること。
人を騙そうとする危険なサイトがあること。
すぐにページが変わらないからといって、何度もクリックしないで待つこと。

そういったことは教えてあげていませんでした。

 

請求書

その結果、10万円以上の使用料請求書が届きました。

だから言ったのに。
これで少しは懲りたかな。